──長谷川さんが女優に復帰されてから最初の作品が、この『エンゼルバンク〜転職代理人』であるということに対して、なにか感じるものはありますか?
【長谷川】 どのお仕事も巡り合わせだと思いたいので、その前があって、という考え方ではいたいです。なので特別な意識は無いですけど、4年半前に同じ役をやらせていただいたという流れと縁があるのかな?とは思っています。
──今回のドラマは、以前演じられた原作『ドラゴン桜』の続編で、前作で教師をしていた井野真々子が転職をしてからのお話になっていますが、真々子に対して思い入れはありますか?
【長谷川】 キャラクターは一緒なんですけど、今回は話の内容も環境も変わっていますし。まず何よりも立ち位置が違うというのと、あと、放送局が違うっていうこともあるので(笑)、まったく別物と捉えてやらせていただいています。なので前回の役を引っ張るという意識は、私も周りのスタッフの方もまったくないと思います。
──英語教師からの転職について、どう捉えていらっしゃいますか?
【長谷川】 私たちのように仕事に情熱を傾けて生きている女性であれば、20代後半で1度立ち止まる方が多いと思います。ひと通りの実務は経験して、“次はどこに進んでいけばいいんだろう?”“ここでいいのだろうか?”という不安であったり期待であったり、希望であったりを抱く年齢というものが、女性にはあると思うんですね。真々子も、とても情熱を持ったキャラクターなので、英語教師に情熱を注いで来たけれど、なにかもう1ステップ先に進みたいと思ったときに、“このままでいいんだろうか?”とか、“自分にはもっと他にあるんじゃないだろうか?”と思って転職をしたんだと思うんです。
──長谷川さん自身が真々子を演じる上で重点を置いている部分はありますか?
【長谷川】 私自身が30代になったというのと、役自体も30代の設定なので、年齢なりのがんばり方にはどういう表現の仕方があるんだろう?と考えました。ただがむしゃらにがんばる20代とは違って、もう少し彼女自身も成長していて、私自身もその頃(前作の頃)よりも成長しているし。ある程度経験を積んだ上でひたむきにがんばっている女性という意味で、監督と細かく相談させていただいたり、自分なりに模索したりしています。
──真々子の性格設定が、面倒見がよく、頼まれると断れないということですが、そういう彼女を、どう思いますか?
【長谷川】 私から見たら理解はできるけど、ちょっとやりすぎじゃないかな?と思うときもあります。面倒見のいい部分も、別の方法もあるんじゃないかな?とか考えたり。そこは自分にないものではありますね。
──共演者の方々の興味深い点は、どんなところでしょうか。
【長谷川】 ウエンツ瑛士さんは、すごく顔がキレイな方なのに、ちょっと三枚目だったり、キチンと人との距離感をわかって接してくださるところとか、私にはすごく居心地がいいなと感じています。お芝居も真剣に取り組んでいらっしゃいますし、お話をしたら相手の話を理解して、それにちゃんと突っ込めるとか、場の空気を読んでいるところなど、すごく気持ちのいい方だなと思いました。生瀬さんはお芝居の大大大先輩なので、いつも興味深く拝見させていただいています。一緒に演技をするときもとても楽しみですし、いろんなアプローチの仕方を持っていらっしゃる方なので、その辺りは見習いたいと思います。
──新しいことに挑戦するときに、一歩踏み出せる人と踏み出せない人がいると思うんですが、踏み出す気持ちを最も後押しできるものって何だと思いますか?
【長谷川】 やりたいという気持ちじゃないかな?そして、あまりリスクを考えないほうが行けますよね。そういう意味ではシンプルな人のほうが前に進めると思うし、言い方を変えたら、情熱を持ってる人はどんどん進めると思うんです。でも私たちくらいの年齢になると、今の状況を変えて新しいところへ行く場合、やっぱりリスクも伴うし、今までの経験から、いろんなことが想像できちゃうから情熱だけではなかなか・・・という人が多いと思うんですよ。大人になったら、ある程度は将来を見据えてリスク回避をしていかないとね。20代のテンションと30代のテンションって違うと思うんですよ。それがドラマのテーマにもなっています。
(写真提供:テレビ朝日
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(写真:草刈雅之)
(文:三沢千晶)