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浮気や不倫、BLまで…ペンギンたちのドロ沼恋愛 飼育スタッフによる「相関図」から見える愛憎劇

 すみだ水族館と京都水族館の「ペンギン相関図」は、飼育スタッフが両館で暮らすペンギンの日々の様子を観察し、親子や兄弟のつながりはもちろん、友人関係やカップルの変遷を最新でまとめたもの。「ダメ夫からイクメンに」「好きな相手は見つめるタイプ」など可愛らしいエピソードがある一方で、「元BL」「妻の死角で浮気」「夫をたぶらかしたメスを全力でシメる」などややこしい話もあり、「人間か?」と突っ込みたくなるような関係性が細かく描かれている。飼育スタッフの鋭い観察眼と、愛情たっぷりの飼育ぶりをレポートする。

「浮気や不倫」も…奥深い生き物の世界

 東京・すみだ水族館では、飼育している45羽のマゼランペンギン全ての関係性を図で解説した「ペンギン相関図」をペンギンプールの前に設置して来場者からの人気を集めている。しかし、そもそもはお客様向けに作ったものではないと言う。同館のペンギンを担当する、飼育スタッフの高嶋悠加里さんに話を聞いた。

「きっかけは、すみだ水族館がオープンした時から働いていた私の同期が辞めることでした。同じように見えるペンギンたちにも1羽1羽個性があって、例えば、いっぱい食べても太れないとか、ちょっと食べただけでも太るとか、イワシが好きとか、アジが好きとか、季節の変わり目にナーバスになるとか、どこの場所にいるのが好きとか…。健康管理をするうえで、気を付けなければいけない点がみんな違うんですよね。そういったこれまで培った情報を、後から入ってくる飼育スタッフのために形にして残しておいたほうがいいのではないか、と考えたのが始まりでした」(高嶋さん)
 ペンギンは野生下では捕食されやすい動物であるために、具合が悪い時にも元気なフリをするのだそう。それだけに、日ごろから少しの変化も見逃さないことが、飼育スタッフには求められるのだ。相関図に表されている恋愛の変遷もその一つだった。

「親子や兄弟のつながりだけでなく、友人や夫婦、カップルなど、ペンギンの関係性をきちんと知っていなければ、各々のペンギンとうまく付き合うことも、的確なケアもできません。それで相関図を作り始めたのですが、だんだん面白くなってきたんです(笑)。それでデザイナーさんに相談して、お客様にもわかりやすく観ていただけるよう今の形にしました」

 マゼランペンギンは絆が強く、夫婦になる手前のまだ卵を産んでいないカップルの時期にも、羽づくろいをし合ったり同じ場所で寝たりという求愛行動がみられる。そして、通常は1回卵を産めばずっと夫婦でいられることがほとんどだという。
「どの生き物もそうだと思いますが、使命は子孫を残すことです。例えばカップルになったとしても、メスがまだ若くて卵が産めないとか、すごく年上で卵が産めないとなると、オスは子孫を残すために違うメスに求愛します。それは生き物として自然なことですが、私達は人間に重ねたほうがわかりやすいので、『あら浮気しているわ』みたいな表現で語っていたんです」

 ちなみに、「ペンギン相関図」ではBLという表現も登場するが、自然界ではペンギンは同性同士一緒に生活することも多々あるのだそう。

「まだ異性へのアプローチに慣れていない若いオスが、距離のつめ方や鳴き方、羽づくろいの仕方を学ぼうとして同性と仲良くする、という説がありますね」

提供元: コンフィデンス

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