2.5次元作品で話題の俳優・田村心が告白する、歌手デビューへの葛藤と期待「音楽は本当に特別な存在」
UVERworldのライブがきっかけで「俳優の道」へ進むことを決意
「父が音楽をやっていたこともあって、小さい頃から音楽を聴く環境は整っていたように思います。中学生になるとUVERworldさんが好きになってファンクラブにも入っていたんですけど、ある時、バンドの熱いライブ、パフォーマンスを観たときに、なんだか背中を押された気がして『自分がやりたいことをやろう』と、そのときに俳優をめざす決心をしたんです。僕にとって音楽は神格化じゃないですけど、その時々にチカラを与えてくれる本当に特別な存在。だから今回、音楽活動をやらせていただくチャンスをいただいたことを、最初はすんなりと自分の中で納得できなかったですし、正直不安でした。でも、やるからには僕にできることを精一杯やりたいし、また音楽活動からチカラをもらって新しい挑戦につなげていきたいなと思っています」
自分自身が戸惑いを感じていたように、俳優として飛躍の真っ只中にいる田村の歌手デビューには、発表当初ファンからはさまざまな反応があったというが、「あらかじめ予想はしていましたが、みなさんに認めてもらえるような、自分らしいものにしたいなと思って作品づくりに挑んでいきました」
歌手デビューを通して、自分をさらけ出すことができた
「曲を作り上げていくうえでは、何度も話し合いをさせていただきました。まず、最初に5曲ほどいいただいて、その中から僕が“自分らしい”と感じたメロディーの2曲を選ばせていただきました。ロックっぽい曲調のものもあったんですけど、僕のイメージには合わないと思って。歌詞については、皆さん本当に丁寧に僕の意見を聞いてくれて、今の僕の思いに寄せたものにしていってくださいました。『君がいて欲しい』に関しては、初めはタイトルも歌詞も全く違うものだったんです。でもそこから何度か修正していただいたおかげで、“自分の言葉”として歌うことができています。どちらも自分が好きだな、と思える曲になったので、すごくありがたいです」
「歌手デビューすることになって、制作過程で本音でぶつかることができたように思います。今回のことで自分のことをさらけ出すことができたので、色々と意見を言わせていただいてそういう意味でも好転しているというか。俳優としても大事なステップを踏ませていただいているようにも思いますね」
ドラマや映画作品にも意欲的「悪役などいろいろ挑戦していきたい」
撮影/逢坂聡