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元乃木坂46・若月佑美、女優ポジション確立に奮闘「アイドル卒業後も輝ける場所はある」

 昨年11月30日をもって乃木坂46を卒業した女優の若月佑美。人気ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)や『頭に来てもアホとは戦うな!』(同系)をはじめ、現在上演中の、福田雄一が上演台本・演出を手がける舞台『恋のヴェネチア狂騒曲』に出演するなど、女優として順調にキャリアを積んでいる。乃木坂46の卒業を決断した理由や女優として、どのようなポジションを築いていくのか話を聞いた。

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福田組の舞台はいきなり起こるアドリブもあり、鍛えられている感覚がある

──イタリアの古典喜劇舞台『恋のヴェネチア狂騒曲』も中盤を超えました。客席で起きている笑いは、ステージに届いてますか?
若月 めちゃくちゃ聞こえますし、励まされています。私自身は笑いを仕掛けるというよりは、(恋人役の)賀来賢人さんのボケとかブッ飛んだキャラクターに対して、「そんなところがステキ」といったちょっとズレたリアクションをする役回りなんですが、そこで笑いが起きたときはとてもうれしいです。

──2人の夫婦漫才のようなバカップルぶり、最高でした。賀来賢人さんとはドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)に続いての共演ですが、公演が進むにつれてコンビネーションもよくなっていくものなのでしょうか?
若月 そこが舞台に臨む上で難しいところなんです。私自身としては初日に来てくださったお客様にも千秋楽に来てくださったお客様にも、同じものを持ち帰っていただきたい気持ちがあって。それでもやっぱり舞台はナマモノなので、どうしても日に日に息が合っていくところもあります。

──コメディの旗手・福田雄一作品への出演は『今日から俺は!!』をはじめ今作で5作目。若月さんも福田組の仲間入りなのでは?
若月 いやいやいや、さすがに私はまだまだそこにはいないと思っています……。でも、福田さんとお仕事させていただくのは本当に勉強になることばかりです。福田組の常連俳優さんのすごいところは、稽古の段階からどんどんアイデアを出してくるんです。一方で福田さんはそうしたアイデアをとてもよく見ていて、稽古の終盤で「何日にやったこれが面白かったから、本番の何日目に使ってみよう」とまとめてくださる。だから台本としてはアドリブだけど、本番ではきちんと稽古してきたものとして、皆さんにお見せしているんです。もちろん時には舞台でいきなり起こるアドリブもあるので一瞬も気が抜けないというか、鍛えられている感覚がすごくあります。

乃木坂46を卒業し、本当の意味で自分の足で人生を歩んでいきたい

──これまでも主演作をはじめ多数の舞台を踏んできました。一方で最近はドラマでの活躍も目立ちますが、映像の演技はいかがですか?
若月 映像は動きが制限される分、より繊細なお芝居が求められると感じています。細かい表情の変化とか目のお芝居とか、まだまだ勉強中です。ただ最近、ドラマ『頭にきてもアホとは戦うな!!』(日本テレビ系)を観て、「由里ちゃん役の子って、今日俺の明美ちゃんと同じ女優さん!?」という反応をされていた方がいました。そうやって純粋に役として観ていただけたことがとてもうれしく思っています。

──乃木坂46ファンはもちろん若月さんを認識しているはずですが、ドラマファンのなかには新人女優として観る方もいるかもしれないですね。
若月 乃木坂46を卒業したのが、『今日から俺は!!』の放送中(2018年11月30日)でした。ドラマのクレジットも途中から“乃木坂46”が外れて、肩書なしの若月佑美だけになって。ある意味そこで卒業を実感できたので、そういうタイミングだったのかなと思っています。

──卒業することについては、誰かに相談しましたか?
若月 特にはしませんでした。昔からわりと大切な決断は自分自身で決めるタイプでした。中学受験をしたときもそうですし、それこそ乃木坂46のオーディションを受けるときも自分で決断しました。やっぱり自分の人生を前に進めることができるのは、自分しかいないので。

──卒業を決断するにあたって、どんなことを考えましたか?
若月 乃木坂46にいることでできることと、卒業することによってできるかもしれないことを書き出してみたんです。このまま乃木坂46にいれば、楽しいことも苦しいことも分かち合えるメンバーと毎日一緒にいられる。ファンの皆さんの支えもあるし、もちろん活動の場もたくさんあります。だけど逆を言えば、乃木坂46という名前に助けられている自分がコンプレックスでもあったんです。グループを離れたとき、果たして自分は必要としてもらえるのだろうかという不安もありました。一方で、それでも求めていただけたらどんなにありがたいことなんだろうと。本当の意味で自分の足で人生を歩んでいきたいと思ったことが、卒業を決意した理由です。

後輩たちに見せる背中「焦らずじっくり自分を確立したい」

──乃木坂46時代が今の自分の糧になっていると感じるのはどんなことですか?
若月 乃木坂46で初めのころにやった活動が街頭でのティッシュ配りでした。当時はスルーされてばかりで、「AKB48さんの公式ライバルです」と言ってようやくティッシュをもらっていただけるというのが現状でした。その時の経験があるからこそ、「若月佑美です」と名乗って「誰?」という反応をされても平気なんです(笑)。「元乃木坂46の」と言えば、わかってもらえるかもしれませんが、名前を認知していただけるまでには時間がかかることも、そうなったときの喜びが大きいこともわかっているので、今は焦らずじっくり自分を確立していきたいと思っています。

──昨年は若月さんをはじめ乃木坂46で卒業が相次ぎましたが、元メンバーの活躍をどう見ていますか?
若月 とても励みになります。アイドルが卒業して次のステップに進むのはそう簡単でないということは私も現役時代から考えていました。きっと今の現役メンバーのなかにも将来について悩んでいる人はいると思うんです。だからこそ、卒業生が活躍している姿を見るとうれしくなります。私もその1人に加わったので、「アイドルを卒業した後も輝ける場所はあるんだよ」という姿を後輩たちに見せなければいけないという責任感も生まれています。

──20代中盤は女優の激戦区。25歳の女優として、どのようなポジションを築きたいですか?
若月 実は最近、あるファンの方の言葉にとても救われました。実力派の役者さんと共演させていただく機会も増えて、吸収することが多い一方で、自分がすごく小さな存在に思ってしまうことがあったんですね。そんな時にいただいた、「ワカの武器はブレのない確実な芝居。上を見過ぎないで」という言葉に、モヤモヤがスーッと晴れました。素晴らしい役者さんたちと今すぐ肩を並べるなんてできないことだし、コツコツ地道に積み上げていくしかないんだと。そして今まで自分がやってきたことにも、自信を持とうと。そうやって少しずつ変化しながら自分の持ち味を確立して、求めていただける女優になっていきたいと思っています。

(文/児玉澄子 写真/逢坂聡)

提供元: コンフィデンス

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