【Creators Search】欅坂46のヒットを支えるナスカ、中毒性のあるメロディー作りで光るセンス

  • 欅坂46の8thシングル「黒い羊」

    欅坂46の8thシングル「黒い羊」

 3/11付週間アルバムランキングで初登場1位を獲得した欅坂46の8thシングル「黒い羊」。4/1付では7位と発売から1ヶ月近く経つが、TOP10をキープしている。同作は、昨年12月からダンスパフォーマンスを伴う活動を休止していた平手友梨奈が、デビュー曲から8作連続のセンターを務めた復帰作。4月にデビュー3周年記念公演も控えており、話題を集めている。その「黒い羊」の作曲・編曲を担当しているのがナスカで、佐藤大志(Vo&G)と山内麻里子(Key)によるユニットだ。

 2006年に亀田誠治氏プロデュースのシングル「君の中で 僕の中で」で3人組バンドとしてメジャーデビューしたナスカは、活動休止後、2011年から佐藤と山内による楽曲提供、映像音楽の制作チームとして活動している。これまでに乃木坂46「ジコチューで行こう!」(作曲)、茅野愛衣「オラシオン」(作詞・作曲・編曲)、FTISLAND「ANOTHER NEW WORLD」(作曲)など幅広いジャンルのアーティストの楽曲に参加。特に欅坂46との関わりは深く、「エキセントリック」「危なっかしい計画」「避雷針」、さらに平手友梨奈「角を曲がる」(映画『響 -HIBIKI-』主題歌)など、多くの楽曲の作曲を手がけている。

 ナスカの楽曲の特徴は、一瞬でリスナーの関心を引き寄せるインパクトの作り方と、何度もリピートしたくなる中毒性のあるメロディーのバランス。「黒い羊」にも、そのアンビバレントな魅力が反映されている。最初に聴こえてくるのは、街の雑踏の音。さらに美しくも切ないピアノのフレーズ、鋭利なスラップベースとともに歌詞が真っすぐに伝わり、リスナーを強く惹きつける。緻密に構築されたリズム、ストーリー性を感じさせるメロディーラインの比率も絶品。J-POP、ダンスミュージカルなどを融合させた同曲は、尖った音楽性と高いポピュラリティ、そして、演劇的なパフォーマンスを兼ね備えた欅坂46のストロングポイントを上手く引き出していると言えるだろう。

(文/森朋之)

提供元: コンフィデンス

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