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菅田将暉が残した『dele』への思い 「まだ感じて欲しい、伝えたいことがある」

W主演の山田孝之と「リズムが似ている」と語る菅田将暉(C)テレビ朝日

W主演の山田孝之と「リズムが似ている」と語る菅田将暉(C)テレビ朝日

 そのテーマ性、W主演ふたりの新たなバディ感が注目を集めた『dele』で、『第13回コンフィデンスアワード・ドラマ賞』主演男優賞を山田孝之とともに受賞した菅田将暉が、“何かを起こそう”“何かを残そう”と始動したチームと制作の裏側について熱く語ってくれた。なお、菅田は『民王』に続いて2度目の主演男優賞受賞となった。

何もないでは済まされない座組だった

――『dele』にて「主演男優賞」を受賞されたお気持ちをお聞かせください。
菅田将暉山田孝之さんと組んで、プロデューサーの山田兼司さんやカメラマンの今村圭佑さんを筆頭に、“何かを起こそう”“何かを残そう”と始動したチームだったので、『dele』で受賞することができて良かったという気持ちです。何もないでは済まされない座組でしたので、安心しました。山田さんと一緒にW受賞ということもありがたいです。

――数々のドラマに出演されてきているなか、今作における脚本や演出、また企画そのものに関して特別に感じられたことはありましたか?
菅田将暉デジタル遺留品という、現代ではほとんどの人が持っている携帯電話やパソコンのなかのデータを扱うということがポイントで、ふだん身に着けている服や一緒にいる友だちよりも、携帯電話の中身を見た方がその人のひととなりがわかると思うんです。少し寂しいような気持ちもするけど、僕自身もそうですし、それが事実であることは確か。コンピューターと違って人間には生と死があるわけで、一度そこを考える良い時間になったと思います。

――今作の役柄を演じるにあたって、心がけていたことは?
菅田将暉演じるにあたって、文字で書くのは簡単だけど、3Dでやると難しいことは多くありました。今作で演じた祐太郎は、「人懐っこい」とか「人を少し優しくする」みたいなものが台詞には表現されていたのですが、「人を優しくする」って結局何なんだっていうことがすごく曖昧で、台本通りの台詞を言えば良いのではなく、台本通りのギミックが動けば良いわけでもない。何とも言えない人柄なんです。ふだん生きていて人当たりの良い人っていますが、何で人当たりが良いか言葉にしてみろと言われても微妙で。その微妙な部分を表現することが、今回は難しかったです。でも、そういう人は、周りに合わせたり、取り繕うのが上手なだけで、意外と芯が見えてこなかったりするので、その部分が祐太郎のバックボーンに繋がればいいなと思って演じていました。

山田孝之さんとはどこかリズムが似ている

――山田孝之さんとの共演に関して、印象に残っていることや、刺激を受けたこと、山田さんとの共演だからこそ出せたものなどはありましたか?
菅田将暉気合いは入りました。山田さんとはどこかリズムが似ているというか。例えば、お互い朝が苦手なんですけど、どちらかが朝からスーパー元気なタイプだったら、この作品にはなっていなかったと思います。次の撮影がシリアスなシーンだと徐々に口数が減ってきたり、はしゃぐときと会話をせずじっとしているタイミングが似ていたので、すごく心地良いなと感じていました。

――本作に参加したことで、俳優として学んだこと、成長したと感じることはありますか。
菅田将暉今回は、制作の方々の動きをすごく見ていました。今までは、ドラマを作るうえで俳優部としてだけ関わっていましたが、世の中に伝えていくためにどうやって宣伝して、どういう番宣に出て、どういうグッズを作ったら良いんだろうとか。今や当たり前のようにあるSNSでの放送前の告知文なども。山田孝之さんは、アプローチの仕方が天才でした。世間を驚かせたり、惹き付けるタイミングやワードセンスがずば抜けていて、もちろんプロデューサー陣が主導でやっていましたが、山田さんの感性が一番働いていたと思います。現場で一番作品を観て作っているのは俳優部であり、現場のことやスタッフさんのしんどさも知っているからこそ、僕たち役者が仕事の分野が違う宣伝部と現場スタッフとの懸け橋になれると感じました。

――最後に、受賞を受けての今後の活動への意気込み、応援していた視聴者へのメッセージをお願いいたします。
菅田将暉「『dele2』は?」「映画は?」とよく聞かれるのですが、今のところ予定はないです(笑)。とてもありがたいことに、多くの感想や反響をいただけたのが嬉しかったです。ちゃんと届いているなと思うこともたくさんあって、その反面まだまだ感じて欲しかったり、伝わって欲しいこともたくさんあります。今後も僕を含め、作品を作っていくので、一言一句見逃さずに構えていただけたら嬉しいです。

『dele』初回〜最終回までドラマ満足度推移

第13回『コンフィデンスアワード・ドラマ賞』全7部門の受賞結果

提供元: コンフィデンス

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