『カメラを止めるな』主題歌も話題 映画に先駆けて世界ヒットの兆し
音楽コアファンが多いSpotifyで洋楽を上回る1位獲得
同曲は、劇中のクライマックスに流れ、観客の心のひだに触れる。ホラー映画の裏に隠されている、誰もがもつ仕事への想いとそれを貫き通せない現実の鬱屈の発散、家族の絆などが明かされるそのシーンは、それまでの伏線が見事に回収されるとともに、観客の笑いと感動の涙を誘う。音楽の力が加わることによって、より深く観客の心に刺さっているのだ。
記憶に残る映画には記憶に残るテーマソングがある
主題歌とメインテーマを制作した鈴木は、上田監督作品の音楽を手がけるのは初めて。それまでに鈴木のバンドのミュージックビデオを上田監督が制作していたことがあり、今回の依頼を受けて「絶対に良いものを作ろう」と意気込んでいたことを明かす。曲については「上田監督からの要望はすごく単純明快で、『これがTHE・エンタテインメント!っていう作品にしたいから、そんな感じの曲が良い!』という内容でした。メインテーマの「zombeat」とともに王道かつ耳に残るフレーズを意識しました。記憶に残る映画には記憶に残るテーマソングが必ずある気がして、そういった曲になることを強く意識しました」と熱く語る。
映画はすでに今年のエポックメイキングな1作となり、その優れた作品性から観客の記憶にしっかりと残る作品になっている。主題歌のほうも、謙遜ラヴァーズ feat.山本真由美は、9月8日に放送されたNHK音楽特番『シブヤノオト and more FES.』に出演し、「Keep Rolling」を披露した。同曲は、Spotifyのほか、LINE MUSICやAmazon Music Unlimited、AWAなどでも配信中。この先さらに映画のように拡大していきそうな兆しがある。映画とともに“記憶に残るテーマソング”になっていくか注目したい。