ソロデビュー5周年を迎えた安田レイの新たな表現力

 安田レイが、関西テレビ・フジテレビ系ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』のOP テーマ「Sunny」を8月22日に発売した。今年でソロデビュー5年目を迎え、ラジオのパーソナリティとしても活躍。新たな表現力を開花させた新曲と、初めて作曲を手がけたカップリング曲について語った。

自分の経験も重ねたメッセージ性の強い楽曲

 ドラマ制作サイドからのリクエストで書き下ろされた同曲は、夏ドラマらしい爽やかなアップナンバー。歌詞には吉岡里帆演じる主人公・義経えみるが不安や葛藤を抱えながらも仕事に邁進する姿が描かれつつ、働く若い世代に向けた応援ソングになっている。
「歌詞を書き始める前に原作コミックを読ませていただいたのですが、自分の人生を客観的に見ているような不思議な感覚に何度もドキッとさせられました。えみるちゃんはケースワーカー、私はアーティストと職業は違うけど重なるところがたくさんあって、これはきっと多くの方に共通する感情なのではないかと思ったんです。誰しも働き始めの頃は、現実と理想のギャップに凹んだりしますよね。だけど理想があるから人は頑張れるし、その原動力は自分の仕事によって誰かが喜んでくれたという実感。そんな自分の経験も重ねながら、今は壁にぶつかってても大丈夫、その先には太陽のように明るい幸せを感じられる瞬間が待っているよ、というメッセージを多くの方に伝えたい曲になりました」

 伸びやかで清涼感あふれる歌声はそのままに、これまで持ち味としてきたR&Bテイストをやや抑えた歌い回しに、明るさともどかしさが同居した繊細で複雑な感情が載っており、新たな表現力を開花させている。
「洋楽に影響を受けてきたためか、わりとクセのある歌い方が自分のスタイルになっていましたが、この曲についてはテレビやラジオから流れてきたときにスッと言葉が届くようにシンプルに歌うことを意識しました。自分の弱さを絞り出しつつ、自分がこの仕事をしている意味を再確認できた歌詞になったので、感情も載せやすかったのかもしれません」

デモ音源は数十曲、クリエイティブへのこだわりも

 カップリングの「bring back the colors」では作詞だけでなく、初となる作曲にも挑戦している。
「幼い頃の自分が、今の自分に問いかける内容の歌です。タイトルは“色を取り戻す”という意味なんですが、幼い頃というのは世界が色鮮やかに見えていて、どんなことにも飛び込んでいく冒険心に満ちていました。だけど大人になると怖がりになって、見える世界も色褪せていくもの。そんな自分も認めつつ、だけど本当にやりたいことがあったらあの頃のように無邪気に飛び込んでいきたいという思いを歌っています」

 曲作りはこれまでも重ねてきており、デモは数十曲にも及ぶという。
「今回ようやくCD という形になって、新たな一歩が踏み出せました。AメロやBメロは海をたゆたうような浮遊感を。そしてサビでは海から飛び出して夏空に飛翔するようなサウンドにもこだわったので、曲の世界観がガラリと変わるところを楽しんでいただけたらうれしいです」

 ジャケットのアートワークにも彼女のこだわりが詰まっており、アートディレクターの丸井Motty 元子をはじめ、「私自身がずっとお仕事したかった方々にオファーをしました」とクリエイティブ面にも意欲を見せる。華やかなルックスとはつらつとしたキャラクターで、ファッション分野やラジオのパーソナリティとしても活躍。主題歌を担当したTBS 系ドラマ『結婚式の前日に』(15 年10月〜12月放送)では、ゲスト出演した経験もある。今年でソロデビュー5年目、今後もさらに幅広い活躍に期待したいところだ。
「マルチタスクができない不器用人間なので、今は音楽とラジオに集中したいと思っています。お芝居については、通行人A とかで声をかけていただいたら本当にうれしいんですが…(笑)。とにかく今回のシングルは制作過程が本当に楽しかったので、これからもっと自分のカラーを前面に出していきたいという思いも強くなりましたね」

「Sunny」ミュージックビデオ

提供元: コンフィデンス

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