リトグリの代表曲へ?ロングセールスを狙うシングル長期展開
「コカ・コーラ」CM出演から曲とともに認知広がる
そこから、CM効果もあり安定してDLされ、10〜30位の間をキープしていたなかで、7/23からはメンバーたちが出演するCMに切り替わった。「コークカラーボトル・チャレンジ」キャンペーンにおいて、12色のボトルカラーのなかから、メンバーそれぞれのテーマカラーのボトルをマイクのように持ってCMソングをさわやかに歌う姿が映し出され、一般層にまでしっかりと彼女たちの姿と曲が一致して届いたことで、DL数が一気に跳ね上がった。
また、ちょうどこのタイミングで、フジテレビ系音楽特番『2018 FNS うたの夏まつり』や『NHKのど自慢』(NHK総合)などへの出演や、台湾、香港、ロンドンなど海外公演のメディア露出も重なり、より幅広い層への彼女たちの認知とDLへの後押しになったようだ。
これまでのデジタルシングル累計DL数は、3.7万を超えるスマッシュヒットになっている。CMも好評なことから、フィジカルとともにまだまだ数字を積み上げていくことが予想される。
長く聴かれる代表曲を育てることを狙う戦略
こうしたフィジカルリリース2ヶ月前からの積極的な展開の背景には、フィジカルでロングセールスとなり、長く聴かれる代表曲へ育てることを狙う長期的な戦略がある。まず、CMソングのみのオンエアでコアファン、続く自身のCM出演でライト層を取り込んだ。ここまでの約1ヶ月間の展開による勢いに乗って、8/1のフィジカルリリースへ。このタイミングで、各サブスクサービスへも音源が解禁される。
ここまでの下地をもとに、フィジカルリリースでいかに話題を喚起し、サブスクとともに息の長いロングヒットへ持ち込むか。さまざまなサービスを有効活用する方法について模索は続くが、今回のロングセールスを狙う新たな展開は1つの結果を残しそうだ。
アーティストそれぞれリリース形態も戦略も異なるため、同ケースをそのまま当てはめるということは難しいが、ヒット創出の1つの事例として参考になることだろう。