【upcoming】12/25付週間CDランキング、『コンフィデンス』編集部ピックアップ6作

 最新12/25付オリコン週間ランキングから、TOP20位圏内には入らなかったものの、CDセールスやデジタル配信で注目すべきチャートアクションを見せた作品を、週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』編集部のメンバー6名が各目線でピックアップ。これから注目すべきアーティスト、話題作の動向を紹介する。

橋本裕太「ふわふわ」/シングル57位

“メルティーボイス”で魅了するSNS発シンガー
 ソロシンガー、橋本裕太の2ndシングル「ふわふわ」が、週間ランキング57位に初登場した。デビュー前から、オルゴールを伴奏に人気曲をカバーした動画をSNSに多数アップ。「メルティーボイス」とも称される歌声で人気を集め、総再生回数は5000 万回超。本年8月の1stシングル「NEW WORLD」はフジテレビ系テレビアニメ『DIVE!!』のエンディングテーマに抜てきされた。昨今のSNS発のシンガーの中でも、橋本の持ち味は、歌声はもちろん、タレント性も強く感じさせる佇まいにある。“聴かせる”から“魅せる”シンガーへ。さらなる成長も期待させる。

Cellchrome「Don’t Let Me Down」/シングル89位

Cellchrome、2作目で100位圏内へランクイン
 男性4人組ロックバンド・Cellchromeの2ndシングル「Don’t LetMe Down」が、週間ランキング89位にランクインした。15年に結成し、名古屋を拠点に活動をスタートした彼らの音楽は、ロックをベースにしながらJ-POPや90年代洋楽などのサウンドを取り入れて昇華させたような爽やかさとサビでの高音の突き抜け感が特徴的。今年8月リリースの1stシングルの120位から、2作目にして100位圏内へと順調にステップアップ。洋楽ロック好きにささりそうな曲調だが、タイアップから若年層への認知も広がっている。

FERN PLANET『stardustbox』/アルバム92位

ガールズバンドらしい繊細さ、3ピースのシンプルさが魅力
 FERN PLANET(フェルンプラネット)は、この1stミニアルバムリリースに合わせ、それまでのELFiN PLANETから改名した3ピースガールズバンドだ。関西のライブハウスがプロデュースする、10代の才能発掘プロジェクト「十代白書」で、14年に準グランプリを獲得したSERINA(Vo&G)とメイ子(Vo&B)が、17年にハルキ(Ds)を迎えて結成。本作がデビューとなる。SERINAが紡ぐ繊細な曲を活かすため、演奏にはまったく無駄がない。それでも聴き応えがあるのは、新たに加わったドラムの上手さだろう。

NOBU「いま、太陽に向かって咲く花」/デジタルシングル(単曲)84位

多くの人の心を動かす“九州の応援歌”
 NOBUの今年6月発売した「いま、太陽に向かって咲く花」が、週間デジタルシングル(単曲)84位にランクインした。本作は、12年にN.O.B.U!!! としての発売したメジャーデビューアルバム『POWER TO THE PEOPLE』に収録されていたが、16年の熊本地震の際に、現地で歌い被災者を勇気づけた“九州の応援歌”として注目を集めた。制作当時は、兄弟に向けて書いた楽曲だったが、新たに詞を加え、佐藤竹善(SING LIKE TALKING)のアレンジとプロデュースにより再リリースされた。多くの人の心を動かした楽曲だけに、ロングセラーとなりそうだ。

パノラマパナマタウン「ラプチャー」/デジタルシングル(単曲)99位

UKグルーヴを感じさせる注目の4ピースバンド
 4ピースミクスチャーバンド、パノラマパナマタウンの「ラプチャー」が、週間デジタルシングル(単曲)99位にランクインした。本作は、UKグルーヴのセンスを匂わせるサウンドと1発で心に残るメロディラインが魅力。バンドの信念を感じさせる日本語の言葉選びのセンスもいい。シンプルな楽曲ながらじっくり聴かせることができるのは、実力がきちんと備わっているからだろう。他曲を聴いても、「MOMO」、「リバティーリバティー」など、どの曲も外れがない。すでに早耳のロックファンから支持を集めており、来年1月17日のデビューも楽しみ。

RAMMELLS『Authentic』/デジタルアルバム88位

女性ボーカルが際立つシティポップバンド
 男女混合の4 人組バンド・RAMMELLS(ラメルズ)のメジャーデビュー作が、週間デジタルアルバムランキング88位に登場。なお、CD盤の最高位は178位で、よりデジタルで顕著な動きを見せている。真田徹(G)がSuchmosのYONCE らと組んでいたバンドを解散後、15年に結成。ブラックミュージックをベースとしたオルタナティブなサウンドは、「シティポップ」としても括られるが、独特のグルーヴ感の中に黒田秋子(Vo&Key)の歌声が加わることで、楽曲に独自のカラーが生まれている。メンバー全員が曲を書くことができ、2作目以降のアプローチにも期待。
(『コンフィデンス』 17年12月25日号掲載)

提供元: コンフィデンス

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