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JR三江線廃線間近!雄大な沿線風景を目に焼き付けよう


利用者の減少により、2018年4月1日に廃止される「JR三江線」。中国地方の日本海側と内陸部を結ぶこの路線は、残された運行期間は少なく、もうすぐ列車の車窓から沿線風景を見ることは出来なくなります。
鉄道ファンならずとも、中国山地の雄大な景色の中を走る、このローカル線に乗らないというのは、実に勿体ありません!今回は、風景が魅力満点のJR三江線について紹介させていただきます。

JR三江線は廃線を前に大混雑

写真:岡田 学

三江線は路線距離108.1キロメートルの鉄道路線で、広島県の三次駅と島根県の江津駅を結んでいます。運行本数は上下線ともに4本〜5本と大変少なく、その中には終着駅まで行かない便もあります。
そういった運行状況から、好きな時間に乗るというわけにはいきません。あらかじめ各便の発車時刻と運行区間を把握し、旅の計画を立てる必要があります。

写真:岡田 学

廃線前とあって、列車内は平日であっても大混雑。その混み具合は、団体客が受け入れ制限をされるほどで、始発駅以外で席に座るのがほぼ不可能。始発駅で乗るにしても、よほど早めに訪れない限りは、まず座れないと考えておくべきでしょう。
さらに、12月10日から翌年1月10日までは青春18きっぷの期間となるため、混雑具合はさらに上昇することとなります。座りながらゆったりと窓の外を眺めるというのは、ますます難しくなります。
そういったわけで、廃線前の三江線において、列車は立って乗るものと割り切っておくことをお勧めいたします。

JR三江線に沿って流れる江の川の風景

写真:岡田 学

三江線の車窓風景と言えば、なんといっても江の川です。路線はひたすら江の川に沿って続くため、窓に目を向けいていたら、まず見逃すことはまずないでしょう。
江の川は総延長194キロメートルあり、広島県と島根県に渡って流れる一級河川です。中国山地を流れて日本海へと出るその水量はかなりのもので、平均流量は毎秒75.1立方メートルあります。

写真:岡田 学

車窓から見える江の川ですが、三次駅から日本海側へと向かう場合は進行方向の右側、江津駅から内陸側へと向かう場合は進行方向の左側にて、より多くの頻度で見ることが出来ます。
江の川を列車が跨ぐシーンは7回あり、その度に車窓へ目が釘付けとなることでしょう。ただ、明塚駅〜江津駅の区間においてはずっと片側の車窓でしか江の川を見られないため、列車内での立ち位置には注意する必要があります。

写真:岡田 学

中国山地の中を流れる江の川の風景は、見ごたえ抜群です。この車窓風景を見ていると、廃線となることが勿体ないと思わずにはいられないでしょう。
思わずどこかの駅で途中下車したくなる風景ですが、運行本数の極端な少なさから、日帰りでその選択肢を取ることは出来ません。もし何回か途中下車をするのなら、乗車日数を数日確保しておく必要があります。そのうえで、次の列車まで何時間も空くことを把握しておくことが求められます。

車窓から見える赤い屋根の家

写真:岡田 学

三江線の列車から外の風景を見ていると、目に入ってくるのが赤い屋根の家の数々。この屋根は、中国地方(特に山陰地方)における家の特徴です。
これは、石州瓦(せきしゅうがわら)と呼ばれる赤褐色の瓦が使われているからです。石州瓦は島根県の石見地方で生産されており、日本三大瓦の一つに数えられています。

写真:岡田 学

その土地特有の風土を感じさせる赤い屋根は、一度見たら記憶に強く残ることでしょう。三江線の車窓から、ぜひその景色を目にしてみてください。

お昼は石見川本駅で小休止する江津駅方面行きの列車

写真:岡田 学

山間に挟まれた小さな町にある「石見川本駅」。列車は1日で上下線ともに5本発着し、駅舎も比較的に立派な造りとなっています。
この駅で発着する列車のうち、江津駅方面行きの12時18分に到着する列車は、いったん小休止を挟んで13時45分に発車します。その間に駅の外で昼食を取ったり、周辺を軽く散策することが可能です。

写真:岡田 学

石見川本駅の北側に線路と並走する小道があり、そちらに線路の下を潜れる場所があります。そこから江の川沿いの遊歩道へ出ると、中国山地と江の川の景色を見られます。
車窓から見る景色もいいですが、一つの場所に立ち止まってじっくりと景色を眺めると、また違った感動を得られるでしょう。隙間時間で味わうには贅沢なひと時です。

写真:岡田 学

山間にある街を散策するのも、また充実したひと時となります。時間に気を付けながら、ぜひ足を進めてみてください。

天空の駅として名高い「宇都井駅」を訪れるなら・・・

写真:岡田 学

三江線と言えば、駅ホームが塔の上にある「宇都井駅」が有名です。天空の駅として名高いこの駅はぜひとも訪れておきたいところですが、前述の通り三江線はその運行ダイヤが過酷です。
宇都井駅は1日の発着本数が上下線ともに4本と少なめで、しかも昼から夕方にかけては全く列車が発着しません。11時09分に到着する石見川本駅行きの列車で降りた場合、次の便に乗るのなら、17時37分に到着する三次駅行きの列車を待たなくてはいけません。
ただ、有り余る時間を周辺の散策に費やしたり、記念に残す写真を撮影したりなど、時間の使い道はあります。列車の運行状況をしっかりと調べ、空き時間をどう過ごすか決めて、宇都井駅の訪問に挑戦してみてください。

JR三江線の基本情報

住所:
広島県三次市十日市南一丁目1番1号(三次駅)
島根県江津市江津町926-4(江津駅)
発車時刻:
5時38分、10時02分、14時11分、17時02分、19時34分(三次駅)
5時53分、12時34分、15時15分、16時33分、19時08分(江津駅)
アクセス:
三次駅は広島駅から普通列車で約1時間50分、江津駅は出雲市駅から普通列車で約1時間50分
2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

【トラベルjpナビゲーター】
岡田 学

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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