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芸能人も絶賛!神聖なる高知の「にこ淵」と四国最大の滝


2015年、テレビ番組「沸騰ワード10」で紹介され、市井紗耶香や市原隼人も訪れて絶賛したにこ淵は、日本一の水質を誇る仁淀川の二次支流・枝川川上流域にある滝を擁す淵。時間帯によって色合いが変わるエメラルドグリーンは絶品。淵の上方には東西4キロに亘る大断崖が聳え立っているのですが、ここに落差が200mに及ぶ巨瀑等、4本の滝が懸かっており、「吾北のナイアガラ」と呼ばれています。美しい淵と豪快な滝をぜひ!

一般観光客が見ることのないアングル

写真:春野 公比呂

高知県いの町の「吾北(ごほく)のナイアガラ」の正式名称は「程野滝(ほどののたき)」で、4本の滝の総称ですが、その中には「トトロ滝」というのもあります。程野滝とにこ淵は同じアプローチ(アクセスルート) にあり、国道194号線沿いに現れる「グリーンパークほどの」の案内標識に従います。
但し、その二ヶ所に行く前にナイアガラの断崖を遠望しておけば、滝へ登る意欲が倍増します。グリーンパークへ続く道路分岐から国道194号線を1キロ少々北上した所にある安望(あもう)大橋(陸橋)が展望地ですが、駐車場所がないため、急カーブ上方の路肩にでも駐車するしかありません。ただ、断崖が東西にあまりにも長いため、写り切らない滝の断崖もあります。

写真:春野 公比呂

にこ淵へと下りる小径入口の先には案内板が建っています。小径は台風や大雨時、土砂崩れを起こすことがあるのですが、大体急カーブ付近が崩れ易くなっています。その際の迂回ルートとして、案内板の建つ広場の谷を挟んだ北にある小屋前から下る道があります。
しかし谷からにこ淵の遊歩道までは廃道化しているため、木々に掴まりながらヤブ漕ぎして行くことになります。尚、その谷はにこ淵に落下する滝の横にあるので、一般観光客が見ることのない、にこ淵の俯瞰景色を木の間越しに捉えることができます。

写真:春野 公比呂

「沸騰ワード10」では淵の水が紺碧の色合いでしたが、エメラルドグリーンの時間帯が多いく、撮影に適しているのは昼頃。四国では「珍しくない美しさ」ですが、都会の方にとっては「極上の美」のようです。

神が居るからこその美しさ

写真:春野 公比呂

あまりの美しさに季節によっては入水しようとする観光客もいるようですが、入水や畔での飲食、トイレ等は禁じられています。それは淵に蛇神が住まっているとされているため。その蛇神は元々、高知城下の商家の娘でしたが、父親が強欲だったため、神罰が娘に当たり、身体にウロコが生えてきて、このにこ淵の主になったと言います。

写真:春野 公比呂

淵へ落下する滝は落差こそ10mほどしかありませんが、水量が多く、周囲に轟音を轟かせています。

写真:春野 公比呂

淵の下流側は大きな石がそこら中にあり、淵から溢れる水が石の間を縫って流れています。

道が整備できない絶壁の滝

写真:春野 公比呂

自治体では4本の程野滝の落差を計測していないため、観光パンフレット等では「50〜100m」としていますが、古文書「皆山集」には程野滝最大の滝の落差を「90丈許(約270m)」と記しています。
4本の滝を一度に巡るには農道程野線終点から登ります。15分ほど登った所の分岐は左折し、まず一番落差の小さい権現滝を訪れます。滝の上部は出っ張った岩によって二条に分かれ、下方では簾のようになっています。

写真:春野 公比呂

上部二条の左側の滝は、もし岩場に道があれば裏見の滝になりそうです。

写真:春野 公比呂

西端に懸かる滝は「大樽の滝」ですが、絶壁のため、滝へ通じる遊歩道はなく、道標のある遊歩道は大樽の滝の上流に懸かる落差数mほどの滝に出ています。そこは明るく、小休止するには最適。

遂に全容を現わす四国最大の滝

写真:春野 公比呂

道のない大樽の滝ですが、滝の天辺には行くことができます。但し、あまり近寄り過ぎると危険。

写真:春野 公比呂

大樽の滝上流の滝からは来た道を引き返し、往路の分岐より尚も東に進んで行けば、「西滝展望所」に着きます。この西滝が程野滝最大の滝で、ここから見る滝の落差は圧巻。しかしこれでも全景ではなく、まだ下に瀑布は続いているのです。落差が270mあるか否かは分かりませんが、200m前後はあるでしょう。

写真:春野 公比呂

遊歩道は西滝の中腹を貫いています。渡渉地点に懸かる瀑布は下部に虹が懸かり、フォトジェニック。

トトロが出てきそうな滝

写真:春野 公比呂

東端の滝は二番目の落差を誇る東滝ですが、この滝の別称が「トトロ滝」。このスケール感と周囲の景観は、まさにトトロが出てきてもおかしくないほど。

写真:春野 公比呂

あまりに巨瀑過ぎて滝壺近くから見上げても全景は分かりませんが、探訪地点から見る滝の景観は4本の滝のうち、一番優れています。

写真:春野 公比呂

前述の安望大橋から高倍率のカメラレンズで覗いても大樽の滝の全景を捉えることはできませんが、四国電力送電大森川線20番鉄塔からなら、絶壁に懸かる滝を高倍率レンズで確実に捉えることができます。
鉄塔へは車で敷槙集落まで移動し、高岡神社(造りは仏堂のよう)手前から鉄塔巡視路を1時間以上登らなくてはなりません。

にこ淵と程野滝の基本情報

<基本情報>
所在地:高知県吾川郡いの町清水上分程野
問合せ先:088-893-1211(いの町観光協会)
アクセス:車利用時は以下の三通り。
高知自動車道いのIC→国道33号→国道194号でにこ淵まで約50分。駐車スペースは周辺に三ヶ所ほどあり。そこから西滝上り口までは約10分。2台分の無料駐車場あり。
高知自動車道大豊IC→国道439号→国道194号、以降は所要時間も上記と同じ。
松山自動車道いよ西条IC→国道11号→国道194号、以降は所要時間も上記と同じ。
バス利用時はJR伊野駅から県交北部交通バス(とさでん交通グループ)・長沢方面行きに乗車し、50数分で「程野入口」降車、徒歩30分弱でにこ淵。
にこ淵探訪時の注意点:入口から数分で到着するが、ロープや梯子があるため、ハイキング・グローブや軍手が必要。
程野滝探訪コース:登山口から15分ほどで東西に走る道に出て、大樽の滝上流の滝を往復。東滝からは下方に下り、西滝方面の道標の建つ三差路まで下るとその方向に折れてしばらく西進し、左手下方に車道が見えるとそこに下りる。そこからすぐ登山口。四滝全てを一度に巡るのは登山初心者には厳しい。
その他:東滝北方には別のハイキングコース、東方には沢歩きができるルートがある他、農道程野線分岐から東のグリーンパークほどのにはアスレチックやパークゴルフ、オートキャンプ場、バンガロー等もあり。
※基本情報は2017年12月現在のものです。最新情報は公的サイト等でご確認下さい。

■関連MEMO
にこ淵(いの町観光協会)
http://www.inofan.jp/spot/にこ淵/
冒険マップ(グリーンパークほどの)
https://www.gp-hodono.jp/walk/
路線別時刻表(とさでん交通)
http://www.tosaden.co.jp/bus/rosen/timetable/

【トラベルjpナビゲーター】
春野 公比呂

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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