実に見事な復活劇
フィアットが50億ユーロを投資して復活させたアルファ・ロメオ。その第1弾である「ジュリア」の走りには、われわれがアルファと聞いて想像するものが確かにあった。これは実に見事な復活劇だ! 4WDの「ヴェローチェ」と、FRの「スーパー」に試乗した。
やればできるじゃないか!!
510psを誇る「クアドリフォリオ」が見果てぬ夢のスーパーフラッグシップモデルだとしたら、このヴェローチェは、がんばれば手が届くプレミアムDセグメントセダンとでも言えるだろうか。
座った瞬間からしっくりとカラダに馴染(なじ)むシート。大きすぎず小さすぎず、まさにスポーツセダンとしてはドンピシャなサイズのステアリング。彫刻のような立体感のあるインパネと、それを取り囲む適度にタイトな室内空間。 この操作環境における“着心地”の良さは、ジュリアの運動性能そのものを表している。
……やればできるじゃないか!! アルファ・ロメオよ、なんて素晴らしいスポーツセダンを作り上げたんだ。
今回試乗したのは、筆者がイタリアでジュリアを試乗した当時はまだその存在を知らされていなかったヴェローチェと、2リッターのベーシックモデルを18インチタイヤやウッド調のインテリアトリム等の豪華装備でグレードアップしたスーパーの2台。ここではまず皆さんに、ヴェローチェのインプレッションからお届けすることにしよう。...