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朝一番で訪問すべし!紅葉庭園が美しい京都嵐山の「天龍寺」


京都市右京区に位置する「天龍寺」は観光スポットとしてメジャーな嵯峨野嵐山地区にあり、四季折々の表情を見せることで、人気があります。特に紅葉の時期は見ごたえがありすぎて、多くの人が訪問する代表的な観光寺院!そのため日中は定番の見所で人が集まり、ゆっくり見ることができないほど!そこで比較的空いている朝一番に、オススメの見所を紹介します。早起きは三文の得の『得』を「天龍寺」で体感しよう!

拝観受付から入り、まず最初に「曹源池庭園」にアクセス!

写真:木村 優光

まず紹介する場所として、「天龍寺」の拝観受付から入り、方丈伝いにアクセスすると辿り着くことができる「曹源池庭園」。方丈の横からスバーっと広がる眺めは開放感抜群!特に朝は空気が澄んでいることもあり、気分と同時に空の爽快感も半端無いでしょう。
風が一切ない日ですと写真のように池の水面に映り込む紅葉がさらなる色彩を生んでくれて、ため息が出るほどの美しさ!まさに和のシンメトリーと呼ぶには相応しすぎる絶景!手前の白砂枯山水や本堂の建物も、色彩演出に素晴らし脇役として手助けしていることがわかります。
このポイントでの朝一番でのメリットは、見る方向が順光であること!これは見るだけでなく、写真を撮る場合でも有効的で、朝の強い陽の光、太陽の角度などの条件を上手いこと利用し、池周りに生える紅葉の木の色彩を十分に盛り立てさせた見方です。まさに見方を味方につけたような捉え方!開園直後だから実現できる演出です。

写真:木村 優光

方丈を背にして「曹源池庭園」を眺めてみると、池の形状が実に面白い形をしています。中央にせり出した部分が桟橋のように見え、ただ単に平凡な形の池ではないため、写真のように部分的に切り取ってみると、絵になる1枚が仕上がります。

写真:木村 優光

方丈の前をさらに通り過ぎ、今度はやや逆光気味の南東側を眺めてみると、嵐山の借景を向かい入れた眺めは素晴らしいの一言!嵐山の山肌や「曹源池庭園」の周囲が紅葉で染まり上がっています。朝イチで訪問した場合は逆光になってしまいますが、逆光をうまいこと利用して撮ってみるのも良いでしょう。
寺院の建物が一切入っていない構図ですが、それでも絵になってしまうのは、背後に嵐山があって、手前に「天龍寺」の「曹源池庭園」があるから!文句なしの絶景とはこのことですね。

「曹源池庭園」のさらに奥側にアクセスしてみよう!

写真:木村 優光

お次は「曹源池庭園」のさらなる奥へ足を踏み入れてみましょう。方丈前を通り、様々な角度から紅葉庭園を眺めていってください。一歩一歩進むたびに、晩秋の清き空間へ導かれるような錯覚にとらわれます。あって欲しい場所に紅葉の木が植えられていて、訪問する人の心を逃がさない庭園の造りも、素晴らしいです。午前中ですと進行方向が順光になりますので、写真を撮る場合は忘れずに。
「曹源池庭園」は水周りも非常に多く、真っ赤な紅葉の木の真下を静かに流れる水の音の美しさは、訪問した全ての方にしっかりと伝わってきます!目をつぶっても、燃えるような真っ赤な紅葉が脳裏に焼きつけられ、心地よい水の流れる音がBGMとして、癒し効果をもたらします。
この「曹源池庭園」は、我が国初の史跡・名勝庭園に指定されていて、約700年前に夢窓国師によって造られた面影が現在でもしっかり残っています。「天龍寺」は世界文化遺産に登録されている寺院ですが、こういう庭園こそ偉大なる遺産に指定されることは、訪問して初めてわかるものです。

写真:木村 優光

12月も入り紅葉が散り始めると、庭園内の水場周辺にはたくさんの敷紅葉の様子を見ることができます。これこそが下を向いて見る紅葉で、緑色の苔の上や小川の水面に落ちた真っ赤な紅葉は、辺り一面を紅の世界へと変えていきます。真っ赤というわけではなく、敷き紅葉の隙間から見える緑色の苔がアクセントとなって、色彩豊かな光景を作り上げてくれます。
こういったところも、写真を撮る方であれば忘れずに撮影してほしいですね。特にどのアングルで切り取るか悩むところですが、その悩みのタネが旅の面白さへと変わっていきます。接写で撮るも良し、アンダー気味で撮るも良し!時間が許す限り、様々な技法で撮ってみてくださいね。

時間に余裕があれば「多宝殿」へ向かう廊下から見る庭園も!

写真:木村 優光

「天龍寺」境内の北西側には「多宝殿」があり、「庫裏」の受付で寺院建物内見学の拝観料を払うと、「方丈」の縁側や長廊下を伝って「多宝殿」内を見学できます。「方丈」の縁側からも「曹源池庭園」を眺めることができ、高低差が少し高い分、「曹源池庭園」の広い範囲を見渡すことが可能!

写真:木村 優光

「多宝殿」へ向かう長廊下も非常に味のあるもので、歩みを進めるにつれ、右手には茶室と綺麗な庭園があり、大堰川が流れるといった非常に趣のある風景を見ることができます。この茶室前にも真っ赤な紅葉の木があり、大堰川の流れる風景に色彩アクセントを加えていて、思わず長廊下で立ち止まってしまうことも!
上の写真は夏場の長廊下の様子ですが、秋の紅葉とは打って変わって新緑が辺り一面に広がる素晴らしさは目をみはるものがあります。特に梅雨時は、苔の上をよく見てみると、水滴がたくさんついていて、自然が作り成すミクロンの世界が広がっています。

12月に入ると、各庭園の苔の上には真っ赤な紅葉の葉が落ち、さらに色彩豊かな庭園と化します。長廊下から見える茶室前も下の写真のように大堰川の水が流れる脇に、敷紅葉となって、緑鮮やかな苔の上の所々が真っ赤になる様子も!下の写真の撮影時間は昼過ぎですが、このアングルですと、やはり午前中がオススメです。
なお、「大堰川」についてですが、読み方は「おおいがわ」。亀岡や保津峡を通って渡月橋の下を流れる桂川のことを指しますが、この天龍寺の庭園に流れ込んでくる水も大堰川のもの!自然と流れ込んだのではなく、作庭した夢窓国師が大堰川や周辺の山々からの湧き水を必要な流量を計算して引いているのですから、夢窓国師は土木の知識に関しても長けていたのでしょうね。

写真:木村 優光

「天龍寺」には塔頭と呼ばれる小院も数多く存在

写真:木村 優光

「天龍寺」は嵯峨野嵐山を代表する寺院ですので、境内敷地はかなり広いです。そんな中に塔頭と呼ばれる小院も数多く存在します。写真は「天龍寺」駐車場からすぐの「松巖寺」と呼ばれる塔頭で、一部の庭園のみ立ち入ることが可能。
「松巖寺」の山門をくぐるとすぐさま庫裏の建物が目に入ります。基本、松などの深緑系の樹木がたくさん植えられていますが、庫裏の脇には立派な紅葉が植えられていて、晩秋の季節は小さい庭園ながらも見ごたえは十分あります。
なお、「松巖寺」の境内の脇には天龍寺七福神の福禄寿天を祀る小堂もあり、さらには、墓地内には、幕末の時代を騒がせた坂本龍馬の立象も!足を運んで手を合わせるのも良いでしょう。

写真:木村 優光

次の写真は「天龍寺」前庭の南側に位置する「寿寧院」の山門で、こちらの塔頭の塀沿いには真っ赤な紅葉とピンク色の椿が植えられています。こざっぱりとした塔頭の山門に真っ赤な紅葉がよく映え、さらにはピンク色の椿の花が咲く木がアクセントとなっているため、様々な構図から写真を撮りたくなります。
境内は天龍寺七福神巡りのうちの一つとなっており、本堂内部には赤不動明神が祀られていますので、一見の価値あり!また、交通安全や病気平癒の信仰もあります。

写真:木村 優光

さらにお次の写真は、庫裡の北側にある後醍醐天皇嵯峨南陵や墓所へアクセスするための入口付近。こちらも墓所を覆い尽くすかのような真っ赤な紅葉の木がたくさん植えられています。関係者以外は立ち入りが許可されていませんので、門の手前から写真のように狙うことができます。
足利尊氏にゆかりのある「天龍寺」ですが、境内には尊氏と幾度となく争った後醍醐天皇の墓所があるので不思議に思う方も多いでしょう。それもそのはず、足利尊氏と後醍醐天皇が幾度か争いを繰り広げたことは有名で、最終的に後醍醐天皇が奈良の吉野に脱北すると、南北朝時代の始まり!やがて後醍醐天皇は崩御すると、それを弔うため作庭した夢窓国師は尊氏に後醍醐天皇の墓所を造るよう提案したのです。元は鎌倉幕府を倒すことで同じベクトルを向いていた間柄でしたからね。歴史を少しでも予習しておくと、訪問したときの新鮮味がだいぶ違いますよ。

「天龍寺」の拝観後は・・・

「天龍寺」をメインの境内受付から入山したら、帰りは北側の出口から出てみましょう。すると左側には嵯峨野で有名な竹林小径が!実は、天龍寺を拝観するとあの有名な竹林へショートカットできるのです!
そしてそのまま、北へとアクセスすれば「常寂光寺」や「二尊院」、「祇王寺」などの紅葉スポットをハシゴすることも可能!朝一番に「天龍寺」の拝観からスタートするメリットがここにもあります。
<基本情報>
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
電話番号:075-881-1235
アクセス:京福電鉄嵐山駅より徒歩約6分
2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
世界遺産|京都 嵯峨嵐山 臨済宗大本山 天龍寺 公式ホームページ
http://www.tenryuji.com/
世界遺産(世界文化遺産) 天龍寺/京都府ホームページ
http://www.pref.kyoto.jp/isan/tenryuji.html

【トラベルjpナビゲーター】
木村 優光

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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