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トリノ世界遺産 白亜のガレリアは必見!サヴォイア家ゆかりの別荘 ヴェナリア宮殿へ

北イタリア ピエモンテ州の州都トリノ。かつてサヴォイア公国の首都として栄え、サヴォイア家と共に小国の集まりであった都市国家をイタリアとして統一した本拠地であり、イタリア王国最初の首都。その歴史ある街を訪れる価値は大いにあると言えるでしょう。
サヴォイア家の王宮群の一つで、世界遺産として1997年に登録されたヴェナリア宮殿(La Reggia di Venaria)をご紹介いたします。

80haの広大なイタリア式庭園を持つヴェナリア宮殿。その先にはアルプスが見える!

写真:Etsuko Ciao

宮殿敷地内へ入ると、目の前に広がるのは美しく手入れの行き届いた広大な庭。その広さは80haに及びます。17世紀後半にアメデオ・ディ・カステッラモンテ(Amedeo di Castellamonte)によって造られたイタリア式庭園です。

写真:Etsuko Ciao

この広い庭の先にはアルプス山脈。肉眼でアルプスの山々が見えるのでトリノが山に囲まれているのを実感できる瞬間です。花、緑の美しい時期に来られるとより自然を楽しめることでしょう。

写真:Etsuko Ciao

宮殿、広い庭園の全てを存分に見学するには、少なくとも3〜4時間はかかりますので、見学のため時間を多めにとられておくことをおすすめします。

宮殿エントランスにて、華麗なる歴史的衣装絵画の数々に迎えられる!

写真:Etsuko Ciao

建物内へ入ると驚くべきは、時代衣装に身を包まれた肖像画の数々。サヴォイア王家の繁栄と当時の人々が、ヴェナリア宮殿へ来る人全てを迎え入れてくれます。
肖像画からは、時代と共にしだいに軽やかで明るい色調となり、華やかな衣装デザインへと移り変わっていく様子が見てとれます。
美術、歴史的ファッションに関心の高い方におすすめコーナーです。
展示された絵画の数々は、時代を表す鏡のようなもの。すんなりと通り過ぎるだけでは勿体ないエリアです。

写真:Etsuko Ciao

息をのむほどに美しい!白亜のガレリア・グランデ(La Galleria Grande)

写真:Etsuko Ciao

広大な敷地内を結ぶ宮殿の大回廊は、品の良さを感じさせる優美な白に包まれホッと安心する空間。
大きな壁と高い天井、長さ約80メートルという回廊は、白と黒の大理石が織りなす床。そこには外からの自然光が44の窓を通り、優しく反射するのです。あまりの美しさに、しばし時を忘れて佇んでいたくなる場所です。
優美な白の回廊は、ぜひとも撮影したくなりますが観光客が多い時は、回廊にどうしても人が入ってしまいます。タイミングで誰もいなくなることがありますので、その時が絶好のシャッターチャンスです!
時間に余裕があるようでしたら少し待たれて、撮影に臨まれてくださいね。

写真:Etsuko Ciao

宮殿内には、ホールのような大部屋や、別荘として使用されていたころの居住スペースを見ることができます。
椅子、ソファ、テーブルといった家具類は、いまでも十分に使用可能なほど美しい姿を保っています。

写真:Etsuko Ciao

ベネツィアのブチントーロ(Bucintoro)が、トリノへ?!

写真:Etsuko Ciao

次なる見どころのご紹介です。宮殿内の展示品で見ておきたいのがブチントーロ。ブチントーロは、ヴェネツィア共和国時代にヴェネツィアの総督(ドージェ)が乗ったガレー船のことで、豪華絢爛海に浮かぶ宮殿とまで言われたほど。
船の頭部には大きな二体の像が飾られ、窓と内部の装飾は華やかさを極めています。室内でもひときわ目立つきらびやかな船。

写真:Etsuko Ciao

しかし、なぜその船がトリノにあるのでしょうか。実はアメデオ二世がブチントーロをオーダーし、ポー川を伝いトリノへ運んできていたのです。
ヴェネツィアの総督の最後のブチントーロは最長35mで、アメデオ二世の船は最長16mと小ぶりですが当時の『浮かぶ宮殿』と言われた煌びやかな様子をよく知ることができます。
ヴェネツィアでは、フランス軍が攻め込んできた1798年に勝利と征服の象徴として、総督のブチントーロは残念なことに破壊されてしまいました。
このような経緯からもブチントーロを、ヴェナリア宮殿で目の前で見ることができるのは、歴史的にもとても貴重な機会です。

写真:Etsuko Ciao

ブチントーロをじっくりと見学した後は、その奥に、今にも動き出しそうな状態で展示されている馬と馬車。写真では会場に一つしかないように見えますが、実際はこの馬と馬車の連なりはもう一つあるので、何頭も連なって馬車を引く華やかな景観には圧倒されます。
当時を再現した丁寧な装飾を施した馬具をつけた馬と、ユニフォーム姿のマネキン。展示室内には、他にも多くのデザイン性の高い馬具があり、オーダーしたサヴォイア家がいかに裕福であったかがうかがえる展示です。

宮殿へのアクセスと、宮殿切符売り場について

写真:Etsuko Ciao

ヴェナリア宮殿へはVenaria Expressバスへの乗車が便利。
平日と土・日・祝日では、バスの切符が異なりますのでご注意ください。
<バス乗り場について>
トリノ中心街には「Piazza Vittorio Veneto」と「Piazza Castello」があります。Venaria Expressと書かれた青い看板が目印で、1時間に1本の割合でGTT社の専用バスVenaria expressが出発しています。
下車は「Venaria Borgo Antico」または「Reggia di Venaria」所要時間はトリノ中心街から約40分程。
<Venaria Expressの乗車切符、購入場所について>
・火曜日から金曜日
片道分として、バス一回券 urbano+suburbano (€ 1,70)を購入して乗車。
*ヴェナリア宮殿へ行きと帰り往復分として、2枚購入することをおすすめします。
・土日祝日
一日券(€ 7,00)を購入しての乗車となり、一日乗り降りは自由。
*バス乗車切符は、Bar、Tabaccheria(タバコ屋)、Edicola(新聞販売店)または、Venaria Expressバス内にて購入可能。

写真:Etsuko Ciao

宮殿前の切符売り場には、いつも混雑!
休日ともなると、イタリア国内からの観光客も増えるため、チケット売り場は朝から長蛇の列。
早めの到着をおすすめします。チケットは、いくつか種類があります。
大人一人25ユーロの宮殿+庭園+宮殿内の特別展、大人一人16ユーロで、宮殿+庭園。
他にグループチケットもあるので窓口で相談されるといでしょう。
チケットは、オンラインでも予約可能です。記事下部の関連MEMO「La Venaria Reale」のリンク先より手続きできます。(イタリア語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、中国語)

苦難を乗り越え、優美に今に咲き誇るヴェナリア宮殿

いかがでしたでしょうか?
サヴォイア家の権力と繁栄、そしてイタリアの歴史を凝縮したようなヴェナリア宮殿。
ナポレオンのイタリア侵攻、第2次世界大戦では美術品、調度品さらには大理石の床までもが無くなってしまった苦しい時期がありましたが、10年の修復期間と300億円とも言われる費用をかけ、優しく咲き誇るような美しさ華麗さを甦らせ、世界遺産の一つとなりました。
洒落たカフェも併設されているので、歩き疲れたらドリンクとパニーニで一休みすることも可能です。期間展として絵画展やイベントも開催されているので併せてお楽しみくださいね。
<La Venaria Realeの基本情報>
住所:Piazza della Repubblica 4, 10078 Venaria Reale, Italia
電話番号: +39 011 499 2333
2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
La Venaria Reale
http://www.lavenaria.it/web/
GTT
http://www.gtt.to.it/cms/risorse/turismo/pdf/orario_venaria_express.pdf

【トラベルjpナビゲーター】
Etsuko Ciao

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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