「危機感」こそが、最大の味方である。

いまメディアで話題の「マレーシア大富豪」をご存じだろうか? お名前は小西史彦さん。24歳のときに、無一文で日本を飛び出し、一代で、上場企業を含む約50社の一大企業グループを築き上げた人物。マレーシア国王から民間人として最高位の称号「タンスリ」を授けられた、国民的VIPである。このたび、小西さんがこれまでの人生で培ってきた「最強の人生訓」をまとめた書籍『マレーシア大富豪の教え』が刊行された。本連載では、「お金」「仕事」「信頼」「交渉」「人脈」「幸運」など、100%実話に基づく「最強の人生訓」の一部をご紹介する。

幸せな人生を送るために、「珍妙なノウハウ」は不要

私は、『マレーシア大富豪の教え』(ダイヤモンド社)という本を出版しました。おかげさまで、多くの読者のみなさまに恵まれ、温かいメッセージをたくさん頂戴しました。そのメッセージを拝読するたびに、励ましていただいているような気持ちがして、たいへん幸せな思いをさせていただいております。

しかし、実は、自分が本を出版することになるとは露ほども思っていませんでした。今から14年前に、マレーシアの現職首相だったマハティール氏と3時間ほど語り合ったときに、「君の人生を本にしたほうがいい」と言われたことがあるのですが、とてもその気にはなれませんでした。そう言ってもらって嬉しい気持ちもありましたが、「自分など、本を出すほどの人間ではない」と思ったからです。だから、マハティール氏の気持ちだけありがたくいただいて、事業にのみ専念してきました。

しかし、ある信頼している経営者に紹介された編集者から、「小西さんの人生訓を一冊にまとめたい」と熱心に出版をすすめられました。当初は、「私は特段の才能もない平凡な人間です。ただ、一生懸命やってきただけですから、人様に何かを与えられるような人間ではありません」とお断りしていました。

しかし、彼は「だからこそ、出版してほしい。私を含め多くの人々は平凡な存在です。それでも、夢を叶えたいと思っているし、充実した人生を送りたいと願っています。小西さんの人生訓が、きっと力になると思うのです」と言いました。これを聞いて、少しでも誰かの役に立てるのならば、と出版の話を引き受けた次第です。

本をまとめるにあたって、私は、これまでの自分の歩みを何度も振り返りました。
そして、改めて痛感したことがあります。これまでの70余年において、私は何か特別なことをしてきたわけではない。平凡な人間が愚直に生きてきただけだ、と。いわば、当たり前のことを徹底してきた結果、それなりに経済的に成功し、自分の人生に満足感を覚えるところに至ることができた。それが、私のこれまでの人生だったと思うのです。

言い換えれば、当たり前のことを徹底すれば、誰でも力強く生き抜くことができるということでもあります。これまで、実に多くの人物と接触してきましたが、小手先の生き方をしている人は、一時の成功を勝ち取ることはありますが、長続きすることはありません。

逆に、誠実に精いっぱい生きている人は、大きな成功を勝ち得ることがなかったとしても、周囲の人々に信頼されて幸せな人生を送っています。そして、幸運に恵まれて、持続的な成功を収める人は、こういう人たちのなかから生まれるのです。人生に必要なのは、決して珍妙なノウハウではありません。当たり前のことを徹底することで、必ず満足できる人生を送ることができると思うのです。...

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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